FC2ブログ

「天の杯」講釈。

…アレアレオカシイナ。
知らないうちに一週間経ってました。
年の瀬が近づくに従って、忙しくなって参りますから、しかたないとはいえ。
私の場合は、うっかりタイムシフトで録画しといた「とらドラ」を全話一気に見てた所為でもあるわけですが。
…いやホント面白いですね、「とらドラ」。
一回全部見てる所為もありますが、もう第一話冒頭のモノローグからボロ泣きする私。
長いことPCに向かってても、一向に目が乾きません。
泣きっぱなしだから。

ただ時間は矢のように過ぎていきますね。
この忙しい時期に。
ナンテコッタ。
おかげでせっかく「大戦」再開したらしい神羅フロンティアも、ろくに入れません。

さて。今日は別に、「とらドラ」を語る日じゃありませんでした。
先日の押井守監督の萌えアニメ否定発言と絡めて語ってもいいかな、とは思いましたが…ソレやってFate放り出すとゲルさんに怒られるでしょうから。
今日はきちんと、Fate最終章「HeavensFeel」について語りたいと思います。
ではお約束、ネタバレしてますので、嫌な方はさくっと戻って頂けますでしょうか。




では参ります。
知っての通り(という前提でお話ししますが)、この所謂「桜ルート」、Fate好きにはわりと不人気で有名なシナリオです。
…私は実は、一番好きなシナリオなんですけどね。
セイバールートのような爽快感も、アーチャールートのような熱いカタルシスもあまりない、中途半端な印象がある所為かもしれません。
聖杯戦争のネタバラシを延々と語るだけの印象もある所為かもしれません。
でもそれ、違います。

そもそもこの「Fate」における、一番の見せ場って、どんな場面だったでしょうか。
セイバールートにおいては、ラストシーン近く、聖杯を求めるためだけに何度も何度も過ちを繰り返してきたセイバー自身の手によって、聖杯が破壊されるシーン。
アーチャールートにおいては、ただの人間である衛宮士郎によって、英雄王が打ち破られるシーン。
つまりは、その瞬間までそうだったはずの「ゲームのルールの破壊」の瞬間こそが一番の見せ所、つまりはカタルシスの瞬間であるわけです。
…でも、桜ルートにおいての「ルールの破壊者」って、実は間桐臓硯なんですよね。
いままでそうだと思っていた聖杯戦争の目的事態が欺瞞だったとバラすのも、騎士王や英雄王を退場に追い込んだりするのも、全部基本的に彼の差し金なわけです。
だからこそ、大きなどんでん返しを期待してた我々は、肩透かしを食らったように、ちょっとがっかりしてしまうわけです。
なんだよジジイ、お前じゃねえよ座ってよ、とか思うわけです。

でも、そこを取り払ってもう一回見て下さい。
もっと大きな「ルールの破壊」が起きてます。
即ち、「衛宮士郎自身による、衛宮士郎の破壊」です。

「正義の味方になる」。
そう言った彼自身の手による、セイバーの殺害。
この場面こそが、「Heavens Feel」の大きなカタルシスのひとつだと、私は思います。
士郎とセイバーは、いわば合わせ鏡。
理念も理想も、そっくりそのままの、理想像。
その姿は黒く堕ちたとはいえ。
彼女を殺害し、打ち捨て、先へ進む士郎の姿。
打ち捨てられたそれは、衛宮切継から受け継ぎ、士郎が育て、英霊エミヤへ到達する、貴い想い。
至高の正義。

それでも。
世界中を敵に回してでも、衛宮士郎自身を敵に回してでも、守りたいものを見つけられたこと。
それが、ようやく手に入れた士郎の救いであり、安息だと思うわけです。

「Fate」が「Fate」である限り、衛宮士郎は絶対に救われず、ずっと苦しんだまま、自分が苦しいことを知らないまま、戦い続けていきます。
ゲルさんは「zero」読了に際して、「これは『呪い』の物語だね」と評しました。
至言です。
「正義」は「呪い」。
彼らの信じる理想が、あまりにも頑な過ぎるがゆえに、削りあい、傷つけあい、殺しあう。
それを純継承し、人の形にむりやり鋳造したために、士郎はあんなにも歪な心を抱えて生きてきたわけです。
よく、「Fate」をあんまり好きじゃないという方の意見に、「主人公に感情移入できない」ってのがあるようですが、それはそれで正しいんです。
士郎のありようがどこか不自然だと思うのは、至極当然です。
だって、そういう風に書かれているんですから。

その不自然な「ヒーロー」としての彼を破壊して生まれた彼は、我々とそう違わない心。
みんなにとって正しいかどうかは、さして問題じゃない。
正しかろうが正しくなかろうが、どうしても譲れないものがある。
それを譲らないことこそが、自身の「正義」。

この桜ルートは、今まで語ってきたようなメッセージ性よりも、多分「衛宮士郎を、間桐桜を、イリヤスフィールを救ってやりたい」という思いで書かれたものなんじゃないでしょうか。
結果として何かしらメッセージを受け取り、共感したり色々するのは、我々の勝手かもしれませんけれども。

…こんな感じでしょうか。
以上、「Fate」三部作の講釈を終わります。
…何だか凄く脳が疲れました。
次回からは堅苦しいことを書くのはしばらくやめて、くだらないことを中心にダラダラ書こうかと思います。
ここまでわざわざ読んでくださった方、お疲れ様でした。

それではー。
スポンサーサイト
[PR]

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

高崎たけまる

Author:高崎たけまる
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR