fc2ブログ

オーズ初期考察。

そういえばあんまりオーズの話題、してませんでした。
ガンダムや戦隊ヒーローみたいなブランド力の強いシリーズにはよくある話ですが、前作にハマりすぎると新作で楽しめなくなる人が多いようで。
かくいう私も、ターンエーの魅力にとりつかれてシードの空気になかなか馴染めなかったり、シンケンジャーが面白すぎてゴセイジャーはあんまりハマれてなかったり。
まあ慣れればそれぞれ固有の楽しみ方がわかるものなんですけどもね。

そんな前振りをしつつの仮面ライダーオーズですが。
…Wに引き続き、ドップリハマっております。
まず、龍騎大好きな私としては、小林さん脚本の丁寧な人物描写が魅力です。
わかりやすく、かつ象徴的な台詞回しは、クリエイターの底辺あたりの人間にとっては本当に勉強になります。

主人公の火野くんも、なかなかありそうでなかった主人公像。
なりふりかまわず目の前で困ってる人を助けたい。
そういう、所謂「ヒーロー」な姿なのは確かですが、彼の場合そうなるに至った「何か」があるようで。
その何かに突き動かされての強迫的な姿が見え隠れしていて。
結果、彼の英雄的行為が、酷く危うい自己犠牲にように思われます。
まるで、助けたい「みんな」の中に、火野くん自身はいないかのようで。
そういう彼自身が、アンクとのコンビの中でどう救われていくのか、みたいなところにも注目していきたいですね。

そして、まだちょっとわからないのが、グリードとコアメダルのあたりの設定。
セルメダルを核にして人間の欲望を纏ったのが、所謂「下級怪人」の「ヤミー」。
コアメダルを核にしてセルメダルを纏ったのが、所謂「幹部怪人」の「グリード」。

でも、一話あたりでグリードの誰かが発していた「コアメダルが足りない」の言。
そして今回四話で、グリード・カザリから奪った二枚のコアメダル。
要するにグリードの核になってるのは、それぞれ昆虫や猫科動物など、同系統の動物のコアメダルたくさん、ということが判明しました。

そうなると現状では「グリード自身がまだ保有してないコアメダル」がたくさんあるわけで。
それらはまた別の「グリード」として復活したりはしないんでしょうか。
たとえば、アンクのメダル大部分を保有したアンク以上にアンクらしいグリードとか。

そうならないならば。
コアメダルの中心に、さらに核となる、各グリードの魂的なものがあることになります。
メダル争奪戦よりも、こっちをなんとかしないと、いつまでたっても終わらない気がしますね。
…あ、その「魂的な何か」自体をを封印してたのが、一話の石棺なんでしょうか。
…棺の鍵を使うオーズ自身が、もしかして「棺」になっていくとか…?

こんな妄想が止まりません。
ここはやはり私も、「DXオーズドライバー」を買ってくるべきなんでしょうか…。
超高いですけども。

追記。
水棲系グリード・メズールの声が、好きでたまりません。
ググってみたら「劇場版Zガンダム」の「フォウ・ムラサメ」とか、「コードギアス」の「C.C」とかやってる方でした。
……好みなはずです。
スポンサーサイト
[PR]

ストラップ。

原稿完成なう。
いつもながら本当にギリギリです。
コアさんの担当さん、いつもすみません(私信)。
竹さんの担当さん、すみません、今からコンテの続き描きます(私信)。
松文館さんの担当さん、すみません……プロット、もうちょっと待ってて下さい(私信)。

さて、描いてた漫画については「仕事」カテゴリでいずれお話しするとして。
このたびようやく、夏になくした
ブラックロックシューターのストラップ
が、帰還致しました。

…といっても誰か親切な方が届けてくれたとか、そういうわけではなく。
某密林さんで在庫になってたのが安く手に入ったので。
何処か知らない土地で余ってたものが、遥か別の土地で欲しがってる私に届くなんて。
いい時代になったものです。
今更ですが。

それがはいこちら。
BRS1
以前ホビージャパンの付録になっていた非売品。
ディフォルメされた姿に加え、あの衣装の前ファスナーを閉めフードまで被り、もはやカラーリング以外どこもBRSじゃねえよ、というところまで到達した可愛いフィギュアです。

普段私、何か邪魔くさくて携帯には何にも付けないのですがこれは物凄く気に入ってたので、何としてももう一度手に入れたいと思ってたのですよ。
もう二度となくさないよう、付属のボールチェーンを
溶接
しようかとも思いましたが、熱でチェーン自体の強度が劣化する危険も考えて断念。
堅実に普通の紐とフック型のロックに交換することに。
変に工夫し過ぎても、かえってよくないかもしれませんしね。

そこでふと我に返ってみれば、
たかがストラップフィギュアに
本気過ぎる私
が、そこに。
…本当に残念な大人です。

あ、ちなみに後ろに映り込んでるのは、
BRS2
ホンモノのブラックロックシューター。
いや別にストラップのほうがニセモノというわけじゃありませんが。

公開と後悔。

…原稿修羅場なう。
相変わらず〆切直前は、右往左往です。
いつになったら余裕を持って〆切を迎えられる人になれるんでしょうか。
というか、そんな状態でどうして出版社の掛け持ちとかしようと思ったんでしょうか、私。

あ、忘れてる方も多いかと思いますが、
私、漫画家です。
ひたすら特撮の話しかしてないので、勘違いされても仕方ないかもしれませんが。

と、いうわけで特撮のお話です、いつもどおりに。
そう、仮面ライダーW劇場版、知らないうちに公開終了してました。
先週の段階ではまだ「109高崎」で公開してたので、油断してました。
もう本当に後悔しきりです。
結局一度も足を運べないままでした。
春の仮面ライダー三部作は、公開期間が短かったから仕方ない、とも言い訳できますが。今回はもう特撮ファン失格と言われても仕方ありません。

悔しいのでせめて主題歌だけでも買って来ました。
エターナル!
松岡充さんの「W」です。
あ、隣は放送終了のためコンビニで余ってた、プリズムのガイアメモリです。
立木さんボイスと、マキシマムドライブ等の効果音が楽しめます。
お買い得。
さて松岡さんの主題歌ですが。

すみません。
主題歌だけで泣きました。
超格好いい。
夏コミで会った作家のひうまさんにも、「映画見に行ってなくてもいいから買いなさい」と、強烈に勧められてましたが、確かにこれは。

特に好きなのは、後半の歌詞、
「一人じゃ生きれなく 君を捜すけど
 あの日の君は 僕より傷だらけで
 それでも笑う 涙に濡れた頬に
 過ぎ行く街の風が 通り過ぎた」
の辺り。
曲の素晴らしさや松岡さんの美声も相まって、凄いことになっております。
ヒーローを見上げたあの頃を振り返る大人の、テーマソング。
個人的にはW最終回にもかなりマッチしてるんじゃないかと思えましたが。

W好きな方なら勿論のこと、全ての仮面ライダーファンにお勧めのCDです。
劇場公開も終わってるのに、超いまさらですが。

残暑の暑気払い。3

…ええと、暑気払いって言うか、
寒いわ!
何ですかコレ突然。
九月だから怪談とかちょっと時期はずれかな、とも思ってましたが、以前の予報で「十月くらいまで真夏です」とのことでしたから、安心して始めたのに。
一応週間天気予報も確認してみましたが、どうもこの寒さ、一時的なものじゃなさそうな感じですね。

暑いのは嫌なのでまあ良かったと言えば良かったのですが…どうしましょうね、怪談とか。
このまま尻切れトンボにしちゃうのもアレですし、仕方ないので
違う意味で怖い話
でもして、お茶を濁しましょう。

これも大学生の頃。
ある週末、大学近くの繁華街で友人数人と飲んでたところ、隣の席にいた三人くらいのな綺麗なお姉さんに声をかけられました。
いい感じに酒が回ってて、一緒に飲みたい、とのこと。
女の子にそういう風に声かけられたことなどありませんでしたが、別段怪しいこともなさそうでしたのでそのまま合流。
こちらも特に下心もなく、楽しく飲めればいいや、な雰囲気です。
お姉さん方はみんなすらりと背が高く、当時の私たちより若干年上くらい。
話も上手く、私たち学生共がムリしないでも楽しくお酒が進みます。

宴もたけなわ、すっかりお腹もいっぱいになった頃。
お姉さん方が動きました。
繁華街の近くによくあるお泊りプレイスへのお誘いですが、
当然断固拒否です。
我々草食系男子の意志の強さは半端じゃありません。
や、ホントはちょっといいかなとか思ってましたが、
私たちに声をかける女性などいるわけがない
という大前提にてらしてみれば、この状況自体がファンタジーです。

これが現実だというなら、目の前の人たちは何か金銭を要求してくるか、あるいは。
そう、あるいはこのお姉さんたちが、
お兄さん
であるかの二択しか、ありえません。

私たちは途中で気がついてしまったのです。
お姉さんたちの
のどぼとけ
に。

あとで人に聞いたところによれば、当時飲みに行ってた八王子の繁華街って、そういう人の勤めるお店が多かったんだそうで。
命からがら逃げ帰った私たちに、ゼミの先輩がそう教えてくれました。

残暑の暑気払い。2

はい、そんなわけで先日の続き、怪談ネタです。
多分今日もまた暑くなりそうです。
ちょっとでもひんやりして頂ければと思います。

重ねて言いますが、私、基本的に怪談とかはファンタジーだからこそ面白いと思ってます。
チュパカブラとかモスマン等UMAも大好きですし、都市伝説や妖怪のお話も色々興味持ってます。
江戸時代に書かれた怪談集『耳袋』も、原文で持ってますし。
こういった「怖い」という感情に限らず、「悲しい」「楽しい」等、人間のプリミティブな感情を直接刺激する物語は、どんなものでも面白いと思うのですよ。

だからこそ、実際に体験するのは嫌です。
ヤンデレ少女とか一部の方に人気ありますけど、実際そばにいたら、それこそサイコさん系怪談になっちゃうでしょ?
二次元は二次元だからこそいいんだと思います。

さて、そんな嫌だった怖いお話。
最初はまあ、ジャブ的なよく聞くヤツを。

大学生のころ住んでいたボロアパートでのことです。
その夜も熱帯夜で寝苦しい日でした。
貧乏学生だった当時、エアコンなどという高価なものは持っておらず、仕方ないので扇風機のタイマーをかけて就寝です。

寝入りばな、それは訪れました。
金縛りです。
知識ではレム睡眠とノンレム睡眠のリズムが崩れて、体が寝てるのに意識が覚醒してる状態を指す、というのは知っていましたが、嫌なものは嫌です。
意識して深呼吸とかできないので、ひたすら苦しいですから。

もういいや、放っとけば直るだろう、と諦めかけたころ、妙な気配が現れました。
台所のほうから、みしり、と床のきしむ音。
当然アパートの部屋には私一人です。
一瞬泥棒の可能性も考えましたが、確かに戸締りをした記憶があります。
湿気の関係で柱や梁が鳴っただけだろうと思い直しましたが、その気配は今度は台所と部屋の間の床を鳴らします。
みしり、みしり。
音は畳を踏む音に変わり、そのまま布団の上に。

相変わらず動けない私。
そのまま相変わらず、かと思いきや、腹の上にぐっと何かが乗り、一層重たく、呼吸が困難に。
多分その何か、私の上に乗っかって、私を見ています。
そして枕の左右のシーツがぐっとたわむ気配。
おなかの重みが若干緩む気配。
…見てるどころか、これって、かなり顔の近くまで覗き込んでる感じでしょうか。
うわ何これ超怖えー!とか焦ってると、駄目押しに、耳元で、「はあ…」という呼吸音。
続いてわずかに生臭い息の臭いが。

そこで突然金縛りが解け、慌てて深呼吸をした直後、もうその何かはいなくなっておりました。
その日はもう寝るのは諦めて、朝までゲームに没頭した高崎青年でした。
まる。

…あとで冷静に考えれば、金縛りか無呼吸症候群か何かに陥ってた時に見た夢なんでしょうけども。
でも、姿がなくて音と臭いだけの幽霊(?)って、やけに微妙な違和感だけしか演出できませんから、普段その辺にいても気がつかないよなあ、とかって考えると、ちょっと怖くありませんか?

そんなところで一本目、終了です。
二本目に、続きます。

残暑の暑気払い。1

九月ももうそろそろ中旬にさしかかろうというのに、相変わらず暑い日が続きます。
大丈夫でしょうか。
台風一過の後しばらくは秋らしい気温だったのですが、また昨日の群馬は35℃くらいまで戻ってしまったそうで。
…37℃とかまで達してないからまだ涼しいや、とか思えるようになったのは、前向きなのか後ろ向きなのか、よくわかりません進歩です。

さて、そんな気候の所為か、最近高崎は怪談にハマっております。
仕事しながら音楽を聴くかわりに、ニコニコ動画さん等で上がってる怪談朗読の動画を流しっぱなしにするわけですね。
わりとネット世界に疎いので、有名なお話だというものでも、私には結構新鮮で。
そんな怖い話を深夜、仕事机以外の照明を消して聴くというマゾプレイ、これだけで体感気温がかなり涼しく感じられます。

ちなみに私、霊感等全くありませんし、正直なところそういう心霊的なもの、
さっぱり信じてません。
基本的に、自分の見たもの、感じたものなんかより、科学技術の知識を信じます。
それでもやっぱりどこかで、もし本当だったら、もしそこの暗がりに何かいたら、とか思うチキンな自分もいることは確かで、
怖いものはやっぱり怖いです。

ちょっと聞いた説で、自分に自信のない人のほうがオカルトに走る傾向があるのだそうで。
自分の考えと感覚の間のブレに、怪談がスッポリ収まるのかもしれません。
せっかく出して頂いた単行本、売れてる自信がまるでない私に、痛い宗教とかがつけこんでこないとも限りませんね。
…さすがにそれはお断りできる自信はありますけども。

そんな、信じてないのに怖がる私には、ちょっとした由来がありまして。
基本そういうものはフィクションだと思って生きてきた人生のうち、
三回だけ
そういう体験をしてるせいでもあったりします。
勿論後に漫画家なんていう夢見がちな商売についてしまう高崎ですから、きっと当時の勘違いや夢だったのでしょう。
でもまあ、
漫画家ブログが特撮ブログになってしまう瀬戸際での誤魔化し
としては、アリな話題かと思いますので、ちょっと書いてみようかと思います。
やっぱりエロマンガとは関係ないお話ですが。

…と思ったのですが、
前振りが長くなり過ぎたので、次回に続きます。

決して日曜日の朝7時半を回っているのに気がついて、テレ朝のスーパーヒーロータイムが始まってるのに慌てたわけじゃありません。
まあ勿論見ますけどね、
仮面ライダーオーズ。

タ・ト・バ!

はい、そういうわけで結局「特撮」カテゴリ作りました。
どうせ今後も私は仮面ライダー仮面ライダー言い続けるでしょうから。
過去の記事もカテゴライズし直そうかとも思いましたが、面倒なのでやめました。
「雑記」の中の、無駄に長い記事は大抵それですから、見たい方は適当に探してください。

さて、9月です。
「仮面ライダーオーズ」の時代が始まりました。
「000」で「オーズ」です。
以前の「555」で「ファイズ」に似てますね。
あ、ガンダムでも「00Q」で「ダブルオー・クアンタ」ってものありましたか。
こちらも劇場版楽しみです。

閑話休題。
オーズの話でした。
放映前情報として私が持っていたのは、
「三枚のメダルで変身するらしい」「自販機がバイク?」「変身ボイスは立木さんにかわり串田アキラさんらしい」「主人公は住所不定の無職らしい」等、突っ込み待ちのネタのみでした。
や、串田さんは大好きですが。

が、まあ色々ゴチャゴチャ言うよりも、まずは観てから物申そう、と、珍しくリアルタイムでテレビの前に正座待機。
視聴終了。
…面白い。
「W」も超好きでしたが、こちらもなかなか。
グイグイ引き込む魅力は、やっぱり仮面ライダーだなあ、と。
「W」は、「ZX」以来のマフラー装備など、昭和ライダーの情緒と平成メカニカルライダーの融合が美しかったのですが、「オーズ」は平成初期のライダー、「クウガ」や「アギト」の世界観っぽくて、また良しです。
キイアイテムの「メダル」も、最初聞いたときはおもちゃっぽくなっちゃったら嫌だなあ、とか、大きいお友達ならではの我侭を言ってましたが、意外にも基本設定と上手く絡んできていて、秀逸なネタ振りだなあ、と。
見れば脚本は「龍騎」や「シンケンジャー」の小林靖子さん。
そりゃ私好みになるわけですね。

今回の敵は、謎の石棺に封印されていた古代の怪人たち「グリード」。
一話にして雑魚怪人一体+幹部クラス4体+腕一本分登場していますが、デザインが物凄く格好いいです。
特筆すべきは、幹部クラスの怪人の「色」。
それぞれ特徴的なメタリックカラーですが、どうも普通の金属光沢とは違うような…。
…もしかして「響鬼」以来歴代ライダーの装甲に使われていた、「マジョーラカラー」でしょうか。
特殊な重ね塗りと表面処理で、見る角度によって色合いが少しずつ違って見える、あの素敵塗装が、ついに怪人にも導入…なのか?
デザインもさることながら、この色遣いで一層格好よく、強そうになってます。

さて、石棺の中に入っていた無数の金属板が、この怪人たちの本体?らしいのですが、その金属板=変身アイテムのメダルで、石棺の鍵になってた石版=変身ベルトのバックル、となるようです。
ますますオーパーツ・賢者の石で変身する「アギト」っぽくて、わくわくします。
また、核になるメダルとは別に、怪人たちの体を構成するのが、「セルメダル」。
「セル」は多分細胞の意味じゃないかと。
このセルメダルは人間の欲望を結晶化したもの、らしいです。
彼らはその欲望を収集して肉体を完全に再生するのが目的なようです。
…駄目な人たちの煩悩を吸い集めてくれるなら、「グリード」に任せとけば世界は平和になるんじゃないかとも思いますが…。

そして「オーズ」です。
前情報ではただの駄目人間かと思われましたが、人とのつながりや命の価値の意味を知ってる火野青年。
「楽して助かる命はない」
この台詞と共に変身です。
放映前から話題になってた「タ・ト・バ!」。
胸の真ん中の三色に色分けされた紋章と、そこから頭部、腕部、脚部に向けて、それぞれ特徴的なラインで装飾されただけの、シンプルなデザイン。
一時期ゴテっとしたライダーが多かっただけに、前回のWや今回のオーズの」デザインは好感が持てます。
描きやすいですしね。

ストーリーはまだまだどうなっていくのかわかりませんが、とりあえず今期も週に一回の楽しみができて、なによりでした。
是非「W」を超える名作に成長して頂きたいと願う高崎でした。
まる。

Eにさよなら。

…いいですよね。
もういいですよね、ネタバレしても。
ええ勿論、
仮面ライダーW最終回「Eにさよなら」
についてです。
ええ。
もう我慢できません。
というかしません。
まだ見てない方、あと全く特撮に興味ない方、
申し訳ありませんが今回は謝りません。

さて。
まず総括するに、多分これ、平成ライダー史上、最高の最終回だったんじゃないでしょうか。
はい、そりゃ勿論異論は認めます。
だってみなさんそれぞれ好みはありますし、私にしたって全部のライダーを完全に見てるわけじゃありませんから。

「龍騎」の準最終回、最終回の流れは本当に見事だったし、「ブレイド」のラストは正直震えました。
「555」も切ない終わり方だったし、劇場版に引っ張ってしまいましたが「ディケイド」も深かったし。
それぞれ大好きでしたから、いずれまた全部観直して、ガッツリ語りたいところです。

でも、今回の最終回は、その中でも白眉の出来だったと思います。
重ねて言いますが、本当に素晴らしかった。
そんなわけで細かい部分を順につついて参ります。
また今回も長いですよ、きっと。
…書くのは実はそれほど時間かからないんですけども。

まず。
晶少年のからの視点での物語。
探偵・左翔太郎の背中を追う形ですね。
先週もしつこく語ったかと思いますが、背中のキマる男はすべからく格好いいですね。
きっと翔太郎くんもかつては、こんな風に探偵・鳴海荘吉の背中を見つめてたんでしょう。
こうやって風都は、「街を守る男」の魂を継承してゆくのかな、とか思ったり。
十数年後に壮年の翔太郎から、帽子とロストドライバーを手渡される晶青年の姿を、一瞬妄想しました。
超格好いい。

そして。
劇場版をまだ観にいけてない私としては、初めて目にする単独変身、仮面ライダージョーカー。
滅茶苦茶格好いい。
WはWとして格好いいんですけど、このジョーカーだけで1クールくらい作って欲しいくらい格好いい。
二回目の変身時にはきちんと決めポーズも披露してますが、コレがもう、何!?ってくらいキマってて、軽く鳥肌立ちました。
ヤバいです。
作品終わったのに、うっかりロストドライバーとジョーカーメモリ、買ってしまいそうな勢い。
そんな仮面ライダージョーカーも活躍する劇場版も、早く観に行きたいのですが…仕事がさっぱり終わりません。
あと私多分、観たら劇場で泣きます。
なのでちょっと行きづらいのもあったりなかったり。
…閑話休題。
戦闘シーンについて。
強い。
一度戦ったことのある、昭和ライダー風に言うなら「再生怪人」なのもありますが、ジョーカー単体でドーパントを圧倒。
使い手が一年を経て成長した翔太郎くんと、馬鹿なチンピラ小僧、という差も大きかったんでしょうけど。
必殺技も「…ライダーパンチ」等、小さく呟くに留め、ハードボイルドな印象。

ラスト。
ここに関しては、さすがに細かい描写は避けますが。
やはり素晴らしい、の一言に尽きます。
今回の「仮面ライダーW」、いわゆる最終決戦を終えて一話だけ残した時点で、特撮ドラマ史上に残る、最高の悲劇に仕上げることも可能だったと思うのです。
これだけの作品を作り上げてきたスタッフですから、決して過言ではないはずです。
この最終回でも、そういう風に終わらせられる箇所は、いくつもありました。

でも。

「敢えて」それを選ばないことが、素晴らしい。
その完成度を放棄してでも、見せなきゃならないもの、それが「ハッピーエンド」。
ハードボイルド、確かに格好いい。
やせ我慢を貫く姿勢、確かに憧れる。
それが、それこそが、「W」の魅力、先週の私はそう語りました。
けれど。
今週の最終回を見てみれば、そんな私の私見なんか、ただの自分に気持ちのいいだけの物語に過ぎないことを気付かされました。
もしかしたら、「悲劇のヒーロー」を作り上げることは、作り手側の自己満足なんじゃないかと。
男の背中を「見せる側」の押し付けなんじゃないかと。

こうあって欲しい、こういう風に育って欲しい、こう学んで欲しい、っていうのは、結局大人のエゴでしかなくて、本当に子供たちが手に入れなくちゃいけないものなんかじゃない。
それはきっと、単に「希望」「可能性」。
子供は大人が思うほど馬鹿じゃないから、みんな自分で考えて、作品から自分なりの「答え」を見つけるはず。
ヒーローの姿からだけじゃなくて、ドーパントたちの生き方の中からも、何かを見つけ出すはず。

だから、大人は大人の仕事を全うしなくちゃならない。
それこそ、やせ我慢をしてでも、笑ってみせなくちゃならない。
みんながみんな成功したり幸福になったり、っていうのはさすがにないかもしれないけど、自分で考えること、行動することは、決して無駄じゃない、と。
そうやって、少年たちのための物語を終わらせなくちゃ、ならない。
だってこれは「仮面ライダー」。
少年たちの、子供たちのための、物語。
一流の悲劇を放棄してでも、ベタだ、ありがちだ、と言われようとも、最高のハッピーエンドを。
その選択を採った一流にして最高のスタッフたちに、最大限の賞賛と、喝采を。

平成ライダー十一年目にして、これこそが平成ライダーのスタンダードとなる予感がしています。

以上です。

…それにしてもこのブログ、特撮の話題多すぎですね。
来週の「仮面ライダーオーズ」にもハマるようでしたら、そろそろ「特撮」のカテゴリ作ったほうが良さそうです。
何でもかんでも「雑記」なのは、さすがにムリがある気がしてきました。
プロフィール

高崎たけまる

Author:高崎たけまる
成人向け漫画家です。
お仕事の依頼はこちらから

kuragedamasii@yahoo.co.jp

手が空いてる限り対応致します。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR